(しゅうねんの しゅぎょう) 「 まだまだっ!  手をもっとまんべんなく動かせ!! 」 「 クッ… 」 「 なんだ、 文句があるなら出ていってもいいぞ!! 」 「 いや、 なんでもない… です。 」 ランはかのラダン師匠のもとで修行にはげんでいた。といっても仕事部屋の 掃除、 壁磨きなど、 ほとんど雑用ばかりだ。 ( くそっ! こんなので本当にパットの頭をやさしくなでられる様に なるのか!? )たわしを回すように磨きながらも不満げなラン。彼女の イメージでは…… ( わあい(ハアト) ランお姉ちゃんになでてもらうとパットしあわせえ!) ( そうか! そうだろう。 ほらほら《なーでなで》 ) ( 《きゅうん》 おねえちゃん!!!  あの… およめさんに、 なってえ!! ) ( !! ああパット!! その言葉を待っていたんだ!! ) ( ラーンー!!! ) ( もうはなさないよお、 パット!! ) ゴツッ!!  痛みでこっちに戻されたラン(ちょっとヨダレ)。 「 ばかもの!!  そんなことで究極のなでなでは、 会得できないぞっ!! 」 「 !! しかし毎日たわしをぐるぐる回してなんになるんだ!! 」 と、師匠はどこからか白いイタチを取り出した。 「 そ、それはファイナの!! 」 「 そう、 ラーフラだ。 こいつをなでてみろ!! 」 「 ???  …わかった。 (なーでなで…) 」 ( もきゅきゅ?? もっきゅううんっっ《ハアト》 ) 「 わわっ、 抱き付いてきた!! 」 「 ふふっ! どうやら会得したようじゃな。 」 「  師匠!?  まさかこれが!! 」 「 そう、 究極のなでなでぢゃ。 円運動が基本じゃから、たわしなのぢゃ。 」 「 しーーしょーーおっ!!(はっし!) 」 「 よおし、 いってこい!! 愛するもののところへ!! 」 しかし…  すれちがってばかりでは、なでることはできない。 「 なーに ないてるのぉ? ラン。」 「 いやあ、 なんでもなぁい……(涙) 」