( かわる にちじょう 4 ) 「 ふああーあ…… 」おめざめのカレン。  「 ……… むにぃ… あれ? 」寝ぼけながらも何か違和感を感じているようだ。 「 ( ……なんでテントじゃなくて部屋の中で寝てるの、 あたし…… ) ううっ、  な んかいつもより胸がおもーい! 」 「 ……うーん、 うるさいわねえユイリィ……  何もないときくらいすこし寝かせて よ… 」カラボナがごねる。 ( へっ? ユイリィってあのツヴァイの……  でも、 いましゃべったのはあ たしよぉ!? ) 訳がわからない。 でも、 確かに着る物はツヴァイの制服くらい しか見当たらない。 仕方なくそれを着る事にした。 探せばほんとはオーバオールくら いはあったのだけれど…… 。 ( うわ、 ほんとにそうかも……  悔しいけどあたしよりスタイル良すぎィ! ) 着替えながら、 なんとなく納得してしまうカレン。 ポケットに鏡が入っていたのでの ぞきこむと、 確かにあのツヴァイのユイリィさんだった。 「 ま、 いっか!! 」 これまでの人たちよりだいぶ! ドライな彼女。 声が似 てるのもあるのだろうか… 。 しかもそれだけじゃなく、 ちょっとしたいたずらまで 思いついた。  ( むふふ、 ごめーん、 ユイリィさん(はあと)… 待ってなさいよ、 相葉ゆー うきっ!! ) … いたずらな目が、 わらっている…… 。    ( かわる にちじょう 4−2 ) ユイリィ( 中、カレン )は、 祐希を探しに外へ出た。 「 カラボナとかいう人も今日は平穏みたいな事を言ってたし、 大丈夫よ、 多分。 」 実に楽観主義で気ままな彼女らしい発想だ。 途中で変な歩き方で目が空ろな「 お兄さ ま 」を見かけたが、 声をかけても無視してどこかへ行ってしまった。 ( どうかしたのかなあ… ふつうじゃなかったわ、 あの目… ) ヘイガーは、 現実主義者だ。 例え視界に入ろうが、 ありえない事は幻覚か何かとし て大して気に留めないことにしている。 今日も目覚めるとみすぼらしいテントの中にい て自分の制服も見当たらなかった。 が、  ( これは夢ですね。 しかし夢なりにも効率的に作業をこなし、 快感を得るのが私の ポリシー。 手抜きは許されない。 ) と、 そばにあった服を着ると早々にブリッジ へと向かってしまった。  ユイリィ( 中、カレン )が祐希を見つけたのはその直後だった。  「 ゆ・う・き・ クゥゥーン(はあと×5) おねえさんよぉ(はあと×2) 」 祐 希に飛びつく!!  意外にうぶな祐希には有効なイタズラ… のはずだったが……  「 !! ええい、 離しなさい!!  女など、 不潔な!!! 」 ( へ ??? ) 予想外の反応に目が「 点 」 のユイリィ( カレン )。 「 ユイリィ、 あなたはもう少し利口な方かと思っていましたが… 」 それだけ言うと、 彼は行ってしまった。 ( なに…  なんなのよぉ…  祐希って女性蔑視だったっけ…… ) 考える、 ユイリィ( 中、 カレン )。 そういえば、 シャツをズボンの 中にしまい込んでいた。 あんなダサいことを祐希がするだろうか……  ( まさか!! 祐希も…  うん、 きっとそうだわ、 きっと。 )   そのころテントでは…… 「 ううん…  ねる前の…  じゅうすはだめよお… ぱっとぉ… 」 もう一人の住人、 カレン!? がまだ寝ていた。 「 なあ… 」ブライアンに話しかける、 チック。 「 なんだよ、 チック! 」 「 なんで相葉祐希がヘイガーの席でアイツの仕事をテキパキ片付けてんだよ。 」 「 俺が知るかよ! 」 「 ( せき払い ) 無駄話は作業を遅らせます。 ポイントフリーなりになすべき事 はなさねば。 」 「 …今のどー見てもヘイガーそのものだし、 いーんじゃねエの? 」 「 ま、 それもそうだな。 」 「 …しかしユイリィこねえなあ。 」