『初出』 2000年上 蓬あたり(改定は随時) 『出演』 こ:昴治 ね:ネーヤ ま:マーヤ : : 『時間軸』 TV最終回より後 (デートでゴー♪) 昴冶の勧めで日本のアリアケドームにきたふたり。 地表は水没してもいまだここはメディアの祭典がもよおされる聖地だ。 実は、だからこそという昴冶の配慮だった。 こ「? コスプレの聖地だからさ」 ベンチにこしかけるふたり。 ね「 たのしいね♪ 」 ま「 ? 」首をかしげる。 ね「 ふふ 」彼の顔を下からのぞき込む、ネーヤ。 ま「 …… 」 ね「 じぃ 」だんだん近づく。 ま「 …… 」ポーカーフェイス。 ね「 じぃ 」さらに近づく。このままでは… ま「 …… 」ポーカーフェイス。 ね「 じぃ…! 」やはり、唇が当たってしまった。 ま「 ! 」さすがに表情を見せる。 ね「 いまのは きす というんだよ 」 ま「 …… 」無表情が戻る。でも動揺しているのかすこし震えている。 ここからはテレパシーじみた会話が始まった。 はた目にはコスプレイヤーのアベックがみつめあってるようにしか見えないが… ( ゲドゥルトでのデートもいいけど、こういうのもわるくないよね ) ( …その、キミの言語にあらわれる、でえと というものがそもそも理解できない ) ( うん、まあそういうことだよ ) ( 答えになってないぞ、ねーや ) ( わたしにも理解しきれないことはあるよ。起きて間もないわたしたちより、 人間はたくさんのことを知ってる ) ( なるほどな。それはより多くの者をリンクさせればわかるのかな ) ( そうではないと、感じるよ。ありのままにひとつひとつと接することが、いいみたい。 ) ( ありのまま… 私が最初に接したヤツのようなのもか? ) ( ほんとに憎しみあいたいひとは、そうはいないよ。いまのわたしたちとおなじ。 ) ( ふむ… ) ( きょうはそれを体験できるよ、きっと。さっそくいこうよ ) ( ぬぬ! ひっぱるなよ、わたしのスーツはでりけーとなのだから… ) (♪棘) アイスクリームを買うふたり。お金というものの使用法がわからず、 おばちゃんを弱らせる。 もう少しで店の中へすり抜けしそうになったマーヤをすかさず止めるネーヤ。 少しだけおねえさんの彼女は、さすがに冷や汗というものが出たらしい。 結局買っては見たものの、食べるということがない二人は溶けゆくアイスを 捨てるもならず、持ちつづける。手がクリームでまみれ始めると、 ちょうど良い所へ子供達が通りがかった。 ネーヤの一言。 「 あいすくりーむ、いいなぁ… 」 なるほど、とふたり納得してアイスを子供達にゆずる。 海抜500メートル、直径2キロの円形ドームの中を探索する。 ちょうどお祭りらしく、色んなかっこうの人がいる。 フリフリドレスの少女、 宇宙刑事、パンダ、甲冑、着物… の中に混じり 素っ裸の男とか、かいじゅう!? がいるようだ。 ね「 あ! だめだよぉ 」 ま「 ? 」 マーヤが飛ぼうとしたのを止めたらしい。 ね「 そうだ… 昴冶がいっていたあれに乗ろうよ 」 ま「 ? 」 アリアケドームにはコンベンションスペースのみならず、水没してしまった近隣の アトラクションも入っている。昴冶が勧めたのは、ユイリィーランドの ブルーマウンテンだ。 (がショ) 座席に固定されるふたり。だが… 「 お客様、そのぉ… コスチュームのひらひらは外すか何か出来ないでしょうか 安全上よろしくないもので… 」 (ぴしゅ!) 自動で!?、収納するネーヤ。 ね「 これで、いいよね? 」 「 は、はい! かっこいーーーですねぇ(感嘆) 」 (ぶーーーー) ブザーと共に発車したコースター。 「 最近のコスプレイヤーは変なトコに金掛けるなァ… 」